カウンセリング

「普通のことだよね」という介入

クライエントさんの中には、自分の症状や苦しみを奇妙で特殊で誰にも理解してもらえないのではないかと怯えている人がいます。もし、そのような苦痛が「普通のこと」「正常なこと」として受け取られると、それだけでホッとしたり勇気をもらえることがあります。このようなかかわりをノーマライズと言います。
スクールカウンセリング

アンガーマネジメント教育の効果

学校でアンガーマネジメント教育がなされることがあります。この心理教育が効果を持つためには、自分が怒っているという自覚、そして怒りを表出することによって苦い気持ちを味わい、後悔していることが大切です。そこを育まないとなかなか効果は期待できません。
スクールカウンセリング

心理教育の落とし穴

心理教育を求められることがあります。心理教育を行うためには、まずは子どもたちの状態を把握してから実施しなければなりませんし、その心理教育がもたらす作用(効果)のみならず副作用(逆効果)についても理解しておく必要があります。
カウンセリング

場面緘黙の子ども

小学校では、場面緘黙の子どもに会うことがあります。保護者や先生からは、「どうやって話をさせればいいのか」という相談を受けます。そんなとき私は、話をさせるよりも非言語コミュニケーションを豊かにすることを目指してほしいとお願いしています。
カウンセリング

原始反射は消えない

原始的反射の消失は、大脳が脳幹を制御し始めることによっておこるそうです。これと同じようなイメージで、大脳は扁桃体に影響を与えるそうです。扁桃体の能力を阻害する神経回路の構築が心理療法の営みなのかもしれません。
カウンセリング

ヒトも動物

ヒトは動物と違って複雑な心を備えており、心理学が探究するのはそのヒトの心であると考えてきました。それは、自分たちヒトも動物と共通する脳のパーツを持っているというところを軽視することになっていたかもしれません。そんなことを考えてみました。
カウンセリング

3種類のことば

ことばには3種類あるようです。社交のことば、内なる対話、そして自己省察的なことばです。心理療法では、自らにかかわる物事を思慮深く考えられるようになることが目指されますが、この時に用いられているのは自己省察的な言葉になります。
カウンセリング

脳は一を聞いて十を知る?

「一を聞いて十を知る」は『論語』に書かれていますが、われわれの脳は、もともと、を聞いて十を知ろうとする傾向があるようです。そのことを考えたうえで、心理療法に示唆することを考えてみました。
カウンセリング

非合理な信念を作る脳

脳の作りから考えて、人は合理的に物事を捉えるのは難しいようです。脳は「理に適う」よりも「生存に役立つ」ことを目指すからです。「生きていけるのなら、理にかなっていようがいまいが問題ない!」というのが脳の生き残り戦略のようです。
カウンセリング

情報処理の二つの道

脳の情報処理は、大きく分けて二つのシステムが並行して動くことによってなされているようです。高速システムとスローシステムです。本当はもっと複雑なのでしょうけど、ここではシンプルに考えてその二つがどのようなものなのかについて書いてみました。