まずAIに聞いてみる

学ぶということ

相談前にしていること

最近の中学生とカウンセリングをしていると、カウンセリングに来る前に、とりあえずAIに相談している子が増えています。

特に自分の症状に何らかの違和感や苦しさを感じているとその傾向が高いようです。

「もしかすると自分は発達障害なのではないか、ADHDなのかもしれない」などといった場合です。思春期になると自分を客観視できるようになっていきますから、おのずとそのような自覚が出てくる子が多くなります。

そしてAIがいろいろなことを教えてくれますから、だんだんと自分の症状を理解していくようです。

こういうことはすでに当たり前になっています。

カウンセラーはいらない?

AIを利用して自己理解を進めていく人が増えていくと、カウンセラーはいらないのではないかと思うことがあります。

たしかにAIに相談しただけで納得できて、それで安定感がもたらされることはあるでしょう。

しかし、実際のところは「AIで調べたけど結局よくわからなかったからカウンセリングに来た」という人も多いようです。

AIは相談の敷居を低くする?

カウンセリングに行く前にAIに相談して、自分のことを考えてまた質問する。そしてAIに答えてもらう。

こういうことを繰り返しているうちに、相談したいことがだんだんと煮詰まっていって相談することへの抵抗もなくなり、「相談室に行ってみるか」となっていることもあるようです。

AIに相談することが、”相談するという行為”の敷居を低くしてくれているように思います。

AIを活用する

ですから私は「相談室に来る前にAIで何か調べてみた?」と質問することが増えています。

もし何かを調べていたならば、「どのような検索をしたの?」、「その結果どのような内容が書かれていた?」、「あなたはそれをどう思ったの?」といったことに話が展開できます。

話がすぐに核心的な内容になっていくので、効率的で純度の高いカウンセリングになるなあ、と感じることもあります。

検索ワードを教える

中学生くらいでは検索の仕方がよくわかっていないので、自分の気になることをだたやみくもに尋ねていることがしばしばあります。1回に20行くらいを使って質問しているのです。

これではAIも的確な答えを出すのは難しいでしょう。

ですから私は、クライエントである中学生の相談をじっくり聞いた後、「もしかすると、こういうワードで検索してみると、もっとクリアに知りたいことが分かるかもしれないよ」と教えてあげることもあります。

そういう形でやんわりとこちらのアセスメントを伝えるわけです。それは心理学や医学の専門用語であったりすることが多いので、中学生はほとんど知りません。

ですからそれを調べてもらって「次回は調べた結果を教えてね」と伝えます。同時にあまりに信じすぎるのも危険ですから、「でも信じすぎてはいけないよ」と助言したうえでその日の面接を終了します。

そのワードが的確だと

教えたワードがクライエントにぴったり当てはまると、それだけでクライエントは「本当にその通りだな」と感心し納得するようです。そしてセラピストに対する信頼感も増すようです。

自分でも気づかない心のありようを言葉にしてもらうと、それだけで安心できることがあります。そういう効果もあるように思います。

AIはこれからの対策も教えてくれますから、ちょっとした見通しというか希望も持てるようです。

ワードから派生して

その検索ワードから派生して、いろいろと自分なりに調べを進めていき、今の自分によりフィットする用語や説明を見つけ出し、それを次の面接で教えてくれることもあります。

これはその人の状態を明確に言葉にしてくれていますから、そこからセラピストとともに肉付けをしていくと、さらに具体的に考えることができると思います。

今後どうしていこうかという作戦会議に移りやすくなりますので、時短になることもあります。

AIを活用した心理療法

AIを活用したカウンセリングは今後避けて通れないでしょう。AIを使った自我支持的な心理療法、AIを使った洞察志向的な心理療法というのも開発されていくのかもしれません。

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