変化をうながす三つのアプローチ

スクールカウンセリング

社会適応

カウンセリングでは、居場所がなかったり、居心地の悪い環境の中で苦しんでいたりする人の相談を受けます。

そういう人が「社会への適応」を果たせるにはどうすればいいかということを一緒に考えるのです。

「社会への適応」や「環境への適応」という時は、一方では環境を自分に合せようとしたり、他方では環境に自分を合わせたりして、自分なりに居心地の良い状態を作り出そうとすることです。どちらかというと変わるのは個人の方になります。

適応促進的アプローチ

クライエントが、自分の置かれた環境や状況の中で、いかに自分を変えていくか、そして自分を高めていくか。そういう支援になることがしばしばあるわけです。これを「適応促進的アプローチ」と呼ぶことができるでしょう。

適応促進的アプローチは、変わるのはどちらかというと個人の方です。

一方、環境を変えていこうとするアプローチもあります。生態学的アプローチと呼びます。次に生態学的アプローチを考えてみましょう。

生態学的アプローチ

「社会(環境)への適応」を目指す場合、適応促進的アプローチでは、環境はそのままということになりがちです。その環境に個を合わせるために支援することになります。

しかし、日本の学校では、不登校の子どもが増えて、外国籍の子どもも増えているのに、先生になりたいという若手はどんどん減っています。生成AIの進化も著しいことを考えると、個人よりも環境(=学校)の方も変わっていかなければなりません。

これまで通りというわけにはいかないのですが、そこで求められるのが生態学的アプローチ。

これは、個人よりもむしろ環境を変えて、多くの人にとって適応しやすい場を作っていこうとするアプローチです。

スクールカウンセラーの制度も生態学的アプローチの一環として考えることができます。スクールカウンセラーを配置し相談室を作って(つまり環境を変えて)、学校に居心地の悪さを感じている子を救っていこうという発想です。

ハプスタンスアプローチ

スクールカウンセラーには個の特性や文化の違いを考慮しながら、「適応促進的アプローチ」と「生態学的アプローチ」の両方を使って支援を組み立てていくことが求められています。

つまり、個人にも頑張ってもらい、個人が頑張れるように環境も変えて、その両者がフィットするところを探っていこうということです。このフィットするところで人は成長します。

ここがフィットしてくると、変化の予兆・予感がなんとなく漂ってきます。そして、”ふっとした拍子”に変化が訪れることがあります。偶然も重なったりして、ちょっとしたハプニングが起こるのです。

そのハプニングが状況を好転させることがしばしばあります。そのような偶然の訪れも想定しておくアプローチを「ハプスタンスアプローチ」と言います。

私はスクールカウンセラーとして、「適応促進的アプローチ」と「生態学的アプローチ」の両方で対応しつつ、新しい変化を待つハプスタンスアプローチ」による引き寄せの効果もあてにしながら仕事をしているところがあります。

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